WHITE ALBUM2 学園祭2020 生アフレコドラマ感想
かずさの誕生日を祝ったのもつかの間、
とらのあなからとても大きい箱が届き、色紙を見て(てらしーの武也のイラストうますぎ)、ラジオ最終回を聴いて。
そして緊張しつつも、まぁギャグだろうし、ってことで舐めてかかったドラマパート。
ええええええええええええ~~!!!???
めちゃくちゃ驚いた。「ふふっ親志どうしてるかな…」なんて思いながら聞いてたら本当に武也に言及されてしかもその内容が親志が映画スターになってそうな感じだったのが1番驚いた。
素で「えっっっっ!?」って声が出てしまった。ここ数年で1番驚いた出来事な気がする(割と誇張ではない)。
つい5日前に「codaノーマルルート後はどうなるかな~あれだけ補完されてないからな~」って話をツイッターでしてたのでそのcodaノーマルルートの話だったのもめちゃくちゃ驚いた。
そうか…あのあとはじりじりなんとも言えない夫婦でい続けるのかと思ったけど結局疎遠になっちゃったのね…あの本編最後のモノローグで「一生かけて雪菜を愛してみせる」みたいなこと言ってたのに無理だったのね…
そもそもシリアステイストを入れてきたのにもびっくりした。完全に作者の掌の上である。前回学園祭のドラマはほぼギャグ全振りだったのでほんとびっくりした。
丸戸さんが「最近のWA2はドロドロした話書いてないのでホワイトアルバムできてませんね~」みたいなことよく仰ってたので、今回のはcodaノーマルという唯一の空白にメスを入れつつシリアスとギャグの両立を狙った丸戸さんなりの落とし所なのかも。
あと新宿FACEに言及あったのも驚き。だってつい数時間前に「過去にWA2イベント行われた場所はコロナでどうなってるかな~」って気になって新宿FACEのこと調べたばっかだったんだもん(休業期間延長の発表されてましたが今の所なくなってはいないみたい)。
VITA版特典でニコニコで期間限定視聴できたイベントね…最初は動画をダウンロードできるって発表されてたんだけどニコニコでの視聴に変わったんだよねアレ…(どうでもいい思い出話)
ちなみにここで披露されたドラマが「再会と贖罪のニューイヤー」。今はEXTENDED EDITIONで簡単に聴けたはずなのでぜひ。
さて真面目に本編の話。
年代はおそらく2017年くらい。
武也と依緒も未だにダラダラしてることが判明。あと神としての能力を手に入れた依緒(???)。CDの表紙(?)に天使みたいな依緒が書いてあって、なんだコレ、ドラマと関係あるの…?って思ってたらまさかの神と化してたよ。
過去編
・coda ミサの話ちゃんとしてる雪菜がまさか聞けるとは。雪菜とかずさの再会で「まさかの百合ルートか!?」って思ったけどさすがにそれはなかった。
あと何気に雪菜かずさは本編のストラスブールで一瞬たりとも会ってないのでストラスブールでの再会自体に感じ入るものがあった。
・CC 新宿FACEのイベントでもやった「コンサートに行く」ネタだけど爆破予告て。
・IC きちんとかずさに告白してる春希がついに…って思ったら入ってくる雪菜。そうだよねぇここは雪菜も見てたんだもんね。
少なくとも今かずさに告白するのは裏切りだよね…雪菜もこの後に告白するけれど、あれはかずさのキスをみたことで焦っての受動的な行動だったのだしもう少し「3人」でいる気だったのかな、どうだろう。でも個人的にはそんな事件がなくても告白してしまう、主体的に裏切ってしまう雪菜がみたい。
あと雪菜はここでキレ芸要員になってたけど前回も器用に漫才こなしてたのでギャグ耐性も高いコなんだなって思った。
そして再び現代の同窓会。
雪菜との久しぶりの会話でめちゃくちゃ泣いてしまった。
CC雪菜ルートを通過していなくても彼女はナイツレコードに就職するんだね。「春希を好きでい続けるために歌(音楽)の方を嫌いになった」雪菜はこの世界で存在していたんだろうか、どうなんだろう。でも今でも心から歌が好きなんだ。ナイツにいるってことは。
ピアノ弾いてるかずさと再会して…ってギャグのオチがあるのはわかってたけどそれでも涙が。
特に、CC雪菜ルートの電話のシーンみたいな、確かに離れてしまった距離を1歩ずつ確かめながら、それでも心から嬉しそうに話す雪菜に涙が止まらなかった。ぼくの人生における涙の原因、数十パーセントは雪菜……。
イベントが無くなったのはとても悲しいことだけれど、もし現地で聞いていたら本当に壊れるくらい泣いてたと思うので、ある意味これで良かったのかもしれない(まぁまずチケット当たらなかったんですけどね!)。
やっぱり雪菜めちゃくちゃかわいいなぁ、アラサー雪菜の声も本当にかわいかったなぁ、雪菜の一挙手一投足が大好きだなぁ、って改めて感じた。
そしてもちろんWHITE ALBUM2のことが大好き。大きな元気をもらいました。
色々厳しい情勢のなか、こうした形でラジオ最終回&ドラマも入れたCDを出してくれたアクアプラスさんはじめ関係者の皆さまに圧倒的感謝。
【WHITE ALBUM2 雪菜×春希 SS】その春は、どんな冬にも
※あんまり細かく考えず読んでください。
雪菜(True)ルート後2020年想定。外出自粛中二人はどうしてるかな、みたいな。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「最近何かとストレスたまるよな~雪菜~」
「……」
雪菜から返事がない。
今やすっかり“親”となった俺達にとって、昔みたく名前で呼び合うことは“数少ない二人の時間”の合図なんだけど…。
「…あ~~~!」
「どうした、雪菜?」
「カラオケに行けない~‼」
「…あ~」
なるほど、カラオケに行けないことを悩んでたのか。
「あ~、じゃないよ~!?せっかくのお休みで、久々に二人っきりなのに。わたしにとっては死活問題なんだよ?これ。まだお昼なのに何にもできないなんて~」
そう、死活問題。雪菜にとっては間違いなく。
「俺としては、お互い家で過ごす時間が増えたってのは願ったり叶ったりなんだけど」
「うん。仕事でお互いそこそこ責任ある立場になって、あの子もすくすく大きくなって、忙しくって。“夫婦としては“、長らくご無沙汰だもんね…あ」
雪菜の顔がぱぁっと明るくなる。
こんな日々の中でも、今でもこうして太陽みたいな“女の子”の顔をのぞかせてくれる。
「見つけちゃった。カラオケ以外の、お家でできるストレス発散法」
「もしかして、ええと…昼間にするのが憚られる?」
そして、俺の出した恥ずかしい解答は…。
「ご名答~!やっぱり春希くんって、わたしが思ってるより、ずっとえっちだよね?」
お互いの見解が奇跡的に一致するという、ハッピーエンドに帰結して。
「お互い様な」
どこからでも幸せな場所に辿り着ける、彼女の力を改めて思い知らされた。
そういうところに、俺は今まで何度も救われてきて。
きっとこれからも、何度も救われていくんだと思う。
「それじゃあ今から、しよっか?」
………
……
…
「雪菜、す、すごかった…」
「うん、久しぶりで。すごくたまってたね。お互い…ね」
「“雪菜・春希くん”って呼び合うのも、少なくなったよな」
「昔を思い出すよね~」
「あんまり昔って言うな。すっかりおじさんおばさんみたいだ」
「それはまぁ悔しながら、ある程度事実だし?」
「なかなかそうは見えないけどな。今でも“学園のアイドル”だった頃から変わらない。いや、もっとかわいくなってる」
「春希くんだって、まだまだ若々しいよ。仕事大好きだと老けにくいとかあるのかな」
「俺よりも仕事大好きな上司がいるけど、あの人も確かに変わらないんだよ、見た目…」
(おしまい)
【WHITE ALBUM2 考察】「想いの認識の前提」を裏返す手法(後編)
この記事は「後編」です。前編はこちら↓
【WHITE ALBUM2】「想いの認識の前提」を裏返す手法(前編) - Setsuna Kawaii
「想いの認識の前提を裏返す」手法 ~雪菜の場合~
かずさの場合同様、原作ゲームから見て後発のアニメ版ではより伝わりやすくなるよう調整がなされていますので、アニメ版もセットで語っていきます。(後述しますが雪菜の場合、そもそも原作の時点では本記事で語る表現意図がなかった可能性があります)
やや複雑ではありますが、「隠されていた想いの深さをインパクトのある方法で表出させ印象づけている」点はかずさと同じです。
「奥底にある想いの深さ」の表現、ICで雪菜はどうだったかというと…
ユーザーから雪菜への認識の変遷(だいたい)
冒頭:茶髪ツーサイドアップ美少女。優しい。かわいい。
序盤:優しい。あざとい。かわいい。春希への好意を隠さない。
中盤:優しい。でも色々根暗(笑)な部分もある。春希への好意はやっぱり隠さない。
ここまでの認識で重要なのは、「春希への好意を隠していない」点です。周囲に徹底的に隠していたかずさとは真逆です。
つまり「隠していた想いを後で爆発させる」という、かずさと同じ手法は使えない…気がしますが、実は同じ手法を遠回しに使っています。
まず、ユーザーはこの時点で、「雪菜は春希に恋愛感情がある」ことを認識していますが、終盤にそれは引っかき回されます。
終盤:かずさに会いに空港に向かう電車内。雪菜が学園祭の日、春希に告白した理由を打ち明ける。
自分が春希とどうしても恋人になりたかったからではなく、かずさと春希が恋人になれば自分1人が置き去りにされてしまうのでそれを避けるため、バランスを取るため、3人でいるためだという。
ここで「雪菜の抱く“好き”」は難しいものになります。春希は、彼女が彼をかばう目的で言っていることを理解していますが、ユーザーは撹乱されます。
雪菜は“3人でいること”を、告白の前にも後にもしきりに口にします。春希のことが好きなのは事実なのでしょうが、圧倒的な恋心が示されたかずさに比べてはどうなのか。
しかし、ICの最後の最後。
かずさを見つけた春希は一直線にかずさの元へ、そのまま雪菜の眼前でキス(ひどい)。
雪菜は涙を流します。映される彼女の足元。1滴1滴、落ちてくる雫。ふたたび挿入されている「After All~綴る想い~」。
そりゃ、恋人が自分の眼前で別の相手とキスしてる様を見せつけられたら泣くでしょう。
ただ、これだけでは雪菜の想いが伝わりきっていなかったのか、アニメ版ではここの描写が大きく変わっています。
彼女は、さっき自分でついた「嘘」を否定します(モノローグであり、春希達には聞こえていません)。
「そんなわけ、ないじゃない……っ」と。
3人でいたかったのは、事実。
けれど、その前に、告白した想いの大前提は、「春希くんのことが大好きだから」。
雪菜の想いも、やはりその根底にあったのは、どこまでもまっすぐな恋心だったのです。
ここまでをまとめます。
雪菜の場合は、「恋愛感情はあらかじめユーザーに強く示されている」という前提がかずさと異なる点でした。
次に、「3人」というファクターが用いられたことでユーザーの認識は真実からずれます。
そして、最後の最後に「“3人”とは関係のない、圧倒的な恋愛感情」を示すことで、やはり彼女にも決してかずさに負けない純粋で強い恋心があることを表現したのです。
※僕は、かずさの「ユーザーからの認識の流れ」については、概ね全て作者サイドの意図通りなのではないかと考えています。
しかし雪菜のものについては、「全てが意図通りではなく、結果的にこうなった」面もあると思います。
インタビュー等によると、作者サイドの想定とは原作発売時点のユーザーの認識が少しずれており、「雪菜は“3人でいること”だけを重視しており、恋愛感情は大きくない」と思わせることはあまり考えていなかったようです。
アニメ版では、原作の反応を受け、一時的にそう解釈されることを前提として、そこから最後に「そんなわけ、」を入れることで雪菜の感情の再定義を試みています。
これが結果的に「隠していた想いの大きさを表現した」ことになったのだと思います。
さて、想いを汲み取るのが難しかったりもする雪菜ですが、僕はそんなところも彼女の大きな魅力であると感じています。
後編は以上です。
お読みいただきありがとうございました!
下におまけがあります。雪菜について少し。個人的にはおまけが本編です。ICより後の話(2020年4月現在、未アニメ化部分)に触れます。よければどうぞ。
おまけ
「想いの認識の前提を裏返す」手法 ~codaかずさルート雪菜の場合~
これまでの話は超簡単に言ってしまうと、「え、このヒロインって実はこんなに主人公を想ってくれていたのか…泣ける…好き…」と感じてもらうために、WHITE ALBUM2の序章とそれのアニメ版ではどんな手法が使われたか、というものでした。
ただ、個人的に一番「こんなに想ってくれていたんだ」と感じたのは、最終章かずさルートプレイの何周目かでの出来事でした。
雪菜は、春希と行った最初のカラオケ(アニメでは2話)のことを、「初めてのデート」と表現します。このセリフ、「今思えばあれもデートみたいなものだったよね、じゃああれが初めてのデートだったね」という意味かと思っていましたが、その考えは覆されます。
まず、僕はそれまで、あれをデートだと感じたことがありませんでした。
なぜなら当時、春希と雪菜は出会ったばかりだからです。もちろん付き合ってなどいません。それどころか、まだ友達としての関係性すらろくに築かれていません。
ただ、自身のことを“説教してくれて”、同じ「森川由綺のWHITE ALBUM」が好きで、正体も“見抜いてくれた”春希に雪菜は好意を抱きます(この時点で恋愛感情まであったかはあいまいです)。
そんな彼に、最後の秘密を自分から教えるために彼女はカラオケに誘います。
さらに、アニメ2話を見返してみれば、彼女はカラオケの直前に、香水も髪のセットもその他オシャレも全力でやっていました。鏡の前で意気込んでいました。「友達と行くのでもオシャレくらいするでしょ」とも思いますが、当時の彼女が他人を誘うこと自体がまず異常なのです。
自分から人と関わることはやめていた雪菜が、恋愛にトラウマのあるはずの雪菜が、わざわざ異性を呼び出し、必死に隠していたはずの秘密を打ち明けます。しかもその前、アニメ1話の時点で、本来誰にも見せないような照れの顔を見せてくれています。
そっか、
あれは正真正銘、雪菜にとって初めてのデートだったんだ。
いや、わざわざ最後に「これにて小木曽雪菜の秘密は~」みたいなことまで言われておいて、これをきちんと認識していなかった自分が恥ずかしいです。友達相手には死んでも言わないセリフですよねこれ。
雪菜はよく「いつ恋愛感情を抱いたのか分かりづらい」と言われます。僕もそう思います。「友情」が「恋愛感情」にどこで切り替わったのかが不透明なのです。
でも今の僕は、「きっと雪菜は、僕(ら)が思うよりずっと早くに、恋をしてたんだな」と考えています。少なくとも、カラオケに招かれる頃には、異性として強く意識してくれていたのだから。
この話はもちろん本記事の前編、後編と関係があります。つまり「自分が思っていたよりも遥かに大きな想いを、遥かに前から抱いてくれていたことがわかって感動した」のです。
ああ、君を好きになってよかった。
改めて、お読みいただきありがとうございました!!!
【WHITE ALBUM2 考察】「想いの認識の前提」を裏返す手法(前編)
今回は作品知ってる方向けです!
前編(このページ)では、introductory chapter(以下“IC”)と、ICを描いたアニメ版において、かずさがユーザーの心を掴んだ理由の一端を示します。
後編では、前編で説明した手法が雪菜の場合ではどう使われているか、を語っていきます。後編はこちら↓
【WHITE ALBUM2 考察】「想いの認識の前提」を裏返す手法(後編) - Setsuna Kawaii
「想いの認識の前提を裏返す」手法 ~かずさの場合~
メインヒロインの1人、かずさは非常に人気があります。特に、普段はつんつんしていながらも、その奥底にある想いの深さ、まっすぐさに心打たれた方は多いのではないでしょうか。
では、「奥底にある想いの深さ」をICではどう印象づけていたかというと…
ユーザーからかずさへの認識の変遷(だいたい)
冒頭:黒髪ロング美少女。基本的に誰に対してもつんつんしている。かわいい。
序盤:なんだかんだ同好会に付き合ってくれる。実は良いやつ。まだつんつんしている。かわいい。
中盤:めちゃくちゃ良いやつ。あとかわいい。まだ結構つんつんしてるけどなんだかんだ好きではいてくれてるんだろうなぁ。
ここまでの認識で重要なのは、「かずさって、いつも春希にツンツンしてるけど本気で嫌ってるわけではなくて、むしろ好きな方だろうけど、それがどれくらいの『好き』かは掴めていない」という点です。
ユーザーはこの時点でも「かずさは春希のことが好きなんだろう」という認識自体は持てています。しかし、その「好き」の大きさを正しく推し量るまでには至っていません。
仮にこの時点で「大好きなんだろうな」と思えていたとしても、彼女の想いのとてつもなく深い部分までにはアプローチできていません。
そして、そうこうしているうちに雪菜が春希に告白、かずさは彼らとの友人関係を維持することにします。良いやつすぎる。しかし…
終盤:かずさの本当の想いを知る。“恋人としての春希と雪菜”と共にいることは拷問のようなものだったこと、本当は春希のことが大好きだったこと、さらにアニメ版ではこれが判明した直後に過去編が描かれ、その想いが本編開始以前からの極めて強いものであること、を一気に叩きつけられる。
(この過去編「雪が解け、そして雪が降るまで」は、元は原作のゲームソフトに同梱されている特典小説。
ゲームソフトに必ず付属しているエピソードであり、アニメでは本編そのものの中に組み込まれていることから、この過去編がいかに作者サイドからも重要視されているエピソードかがわかる)
想いが明かされるシーンでの挿入歌「After All~綴る想い~」も相まって、この瞬間ユーザーはまさに打ちのめされるような衝撃を受けます。
ここから過去編までを通して、かずさから春希に向けられる「好き」の純度は、ユーザーの想像を遥かに超えていたことを思い知らされます。
こうしてユーザーの認識の前提はひっくり返ります。これまで中空にふんわり浮いていた「かずさから春希への好感度の認識」が激烈に再定義されるのです。
ICの全てを体験した後のユーザーの認識
冒頭:かずさ…ずっと好きでいてくれたんだな…
序盤:かずさ…ずっと好きで(ry
中盤:かずさ…ずっと(ry
終盤:か(ry
これまでの認識は全て塗り替えられました。あらゆるエピソードの背後に圧倒的な「好き」があったことがわかり、その1つ1つが愛おしく思える大じかけです。こうしてユーザーの心はかずさにがっしり掴まれ離れられなくなるのです。
たとえば「魔法少女まどか☆マギカ(まどマギ)」における「ほむら から まどか への好感度認識」などでもこれに近い手法が使われています。
まどマギにおいても本作においても、想いの大きさを認識しきれないよう丁寧にぼかしつつ、その後に示されるあまりにも真っ直ぐで深い想いとのギャップによって、キャラクターを印象づけているのです。
後編では、「雪菜の場合はこの手法をどう使っているのか?」を語っていきます。
後編はこちら↓
【WHITE ALBUM2 考察】「想いの認識の前提」を裏返す手法(後編) - Setsuna Kawaii
WHITE ALBUM2 学園祭 2020~10th winter memories~
今から中止になったイベントの話をしようと思う。記事のタイトルにもある「WHITE ALBUM2 学園祭2020~10th winter memories~(以下“学園祭2020”)」のことである。
「10th」の名の通り、2020年で「WHITE ALBUM2(以下“WA2”)」という作品は10周年を迎えるため、その記念のイベントだった。
しかし、新型コロナウイルス流行の影響で中止になってしまった。
僕はイベントチケットは手に入れることができなかったのだが、物販はそれでも行く気だったし、演者さんや、Twitterで交流させてもらっているフォロワーさん達の感想をみるのはとても楽しみにしていた。
もちろんその機会は全て失われた。
これにより、原画家のなかむらたけし先生渾身の描き下ろしイラストが使われたグッズは手に入らなくなった。
大好きな小木曽 雪菜(おぎそ せつな。ゆきなではない)ちゃんの声優を務める米澤円さんの歌が響きわたることもなくなった。
こうして僕の予定は、ほとんど白紙となってしまったのだった。
このまま地元の福岡からはるばる東京まで旅行に行ったとしても、正直に言って楽しめるかどうか怪しかった。最近の自分はあまり精神状態はよくなかったし、そんな中で楽しみにしていたイベントも中止になった。
さぁ、どうしようか。
そんな気持ちで、WA2のコラボカフェが開催されている「NewType新宿」さんに向かった。旅行そのものをやめてしまうという選択肢もあったが、コラボカフェにはどうしても足を運んでおきたかった。
そして、雪菜ちゃんが作っているという設定の「雪菜お手製の八宝菜」が運ばれてきた。いただきます。
………
……
…
うまっ😋🍴💕
あ~~~~おいしい💓💞雪菜ありがとう💓💞おいしいよ💓💞ボリュームたっぷりなあたりが雪菜ちゃんの「いっぱいご飯食べてお腹いっぱいになってほしい」という願いを感じるよ😭雪菜ありがとう😭😭😭
作中の主題歌の名前が冠されたカクテルも絶品である。ご丁寧にノンアルのものも用意してあり、自分はそちらをいただいた。
「Twinkle Snow」と「心はいつもあなたのそばに」の2つだ。あーおいしい。楽曲のイメージに合わせた見た目や味はとてもユニークだった。
そして、「雪菜お手製の唐揚げ」もいただいた。
………
……
…
💓💞❄🎉😋😋😋😋😋😋😋😋😋😋
ボリュームがすごいwwwwwこの唐揚げの大きさはそのまま雪菜の愛の大きさだね💓💞ありがとう、ありがとう、雪菜……本当においしいよ……
ちなみに1つメニューを注文するごとにキャラクターのイラストが描かれたアクリルスタンドがもらえるのだが、本当に種類の多いなかなんと4個中3個が雪菜のものだった。
また店内に設置された缶バッジガチャでも本当に種類の多いなか(笑)、2種類ある雪菜イラストのものを2回で手に入れるという奇跡に恵まれた。わーい。
それから、大好きな作品に関するものや人で溢れた空間にいるのはとても幸せだった。
心から満足して店を出た。今回は1人だったので他の人とはあまり話せなかったが、もし“次”があれば、ぜひどなたかとご一緒したいものである。
翌日。
この旅行は2泊3日であり、本来ならこの日にイベントが行われるはずだったので丸1日東京に居れるようにしたのだが、イベントはなくなってしまった。
予定も何もないし、昼過ぎまで寝てしまっていた。だっておふとん気持ちいいんだもん。
さすがに一日中ホテルには居れないので外出してみる。
適当に東京限定グッズを買い昼食をとり、うんまぁこんなものか、と思っていたところにフォロワーさんから連絡があった。
そこからなんやかんやあり、夜にお会いした。その方はWA2の界隈で雪菜好きとして有名な方であり、数年前から雪菜好きの端くれとして僕も交流させていただいていた。
わざわざ作品の聖地巡礼の案内をしてくれたり、僕が持っていないグッズをいくつもプレゼントしてくださったりと、とても親切な方だった。良い人すぎる。そのグッズのうち1つは、その方とは別のフォロワーさん経由でいただいたのだった。
また、その道中で雨が降ってきて、傘を買いにコンビニに寄ったのだが、そこの店員さんもやたら親切で、はっきりとは覚えていないのだが、「すぐお使いになりますよね!この傘丈夫なんで壊れにくいと思います!旅行楽しまれてください!」みたいなことを言われた。良い人すぎる。
その後、これまで話した方々とはさらに別のフォロワーさんとお会いした。
僕はその方のイラストが本当に好きで、その方が以前アクリルキーホルダーをお作りになり、それを複数の方に配布なさるという話は存じていたのだが、遠方に住んでいる自分がそのうちの1つをいただくのは難しいかと思い黙っていたのだった。
しかしこの日、その方は予定も詰まっている様子なのに、それを僕に渡すためにわざわざ来てくださったのだ。良い人すぎる。そんな神絵師に対価として214億円くらいお金を渡したかったが、今回それは叶わなかった。次会えたら渡そう。「鬼滅の刃」の炭治郎くん並に確固たる信念を持って渡そう(アニメ2話参照)。
そしてホテルに帰って、このブログを書いている。
「学園祭2020」はなくなったが、コラボカフェやフォロワーさんとの交流という形で、作品を愛する心は確かに共有できた。
多くの人の力で編み上げられた楽しい時間は間違いなくそこにあった。それはまるで学園祭のように尊く大切な時間だった。
ただ数十時間東京にいただけなのに、あまりにも多くの優しさに触れてしまった。
気づけば、出発前の不安で荒んだ心はどこかへ消えていた。
ありがとうございました。
感謝すべき対象が多すぎてキリがないけれど、
心から、ありがとうございました。
【モンハン】アイスボーン12月アプデのシナリオについて
(ムフェト・ジーヴァ戦が可能になる前の段階で書いたものです)
とうとう来てしまいましたね。
ゼノ・ジーヴァは新大陸古龍調査団にとってもっとも特別な存在です。
調査団の最大の調査成果であり、古龍渡りの原因であり、そして「導きの青い星」です。
設定資料集では、「生まれた直後だから勝てるくらいの存在」と開発者の方が仰ってました。
そのゼノ・ジーヴァの成体ともなれば、冗談抜きであの世界が滅びかねません。それゆえワールドファンにとって「ゼノの成体が出たら面白いよね」というのは常にホットトピックでしたが、まさか本当にこんなことになるなんて。
そしてその姿がリオレウスとミラボレアスという初代の王道ドラゴンにも重なって見えるというのが恐ろしいです。
アン・イシュワルダを含め、ワールド/アイスボーンのラスボスというのはプレーンなつくりをしていて、世界観の中核に位置するような風格があります。事実、アンは「大地/大自然そのものと言っていい大いなる存在」であり、そしてゼノは「あらゆるエネルギーを自身に集中させる収束点」という別格の存在です。
そのゼノが、ついに成体に。しかも、レウスやミラのような風貌をまとって。
「いやこれマジでモンハン完結編じゃない?」と思ってしまうくらいには、シリーズの集大成ともいえるモンスターでしょう。
ゼノが恐ろしすぎて忘れかけてましたが、ジンオウガ亜種も最高ですね。3Gや4Gのようないやらしさは軽減され、アイスボーンのジンオウガ原種をそのまま強くしたような良調整でした。熱い。アイスボーンは素直にアクションゲームとして楽しめるよう調整が施されていて感心します。加えて、
「ワールド仕様の牙獣種を新規で作る必要があったラージャンのときほど製作コストがかからず、寒冷地帯に合い、かつゼノ成体に対抗できる(可能性が高い)龍属性武器が作れる」という点で、これ以上ない人選だったのではないでしょうか。人選っていうかモンスター選?モン選?(どうでもいい)
また、ゼノ成体が「自分の都合のいいようにその場所ごとに生態系を作り替えるのでは」という驚きの考察もありましたね。導きの地はずいぶん歪な場所で、正直ゲーム的な都合で設定とかあんまり考えられてないんじゃ、とか思っちゃったりしてましたが、その成り立ちがまさかゼノによるものだったとは…
(そういえば、アン・イシュワルダ戦のあと導きの地方面に飛び去って行ったネルギガンテは、このゼノのエネルギーを感知していたのかもしれませんね。ラスボス食った直後にラスボスのところに向かうって君さぁ…好き…)
ゼノ成体、ゲームシステムはベヒーモスっぽいですね。エクリプスメテオっぽい攻撃もありました。異世界からきたファンタジー魔獣と同等かそれ以上の攻撃力をモンハン世界のモンスターが有してしまったという現実。しかも現段階(アプデ当日現在)では本気を出していないって…
ほんと倒せないんじゃないか、どうしようもないんじゃないか、そうも思ってしまうけれど、今こそ「足掻く」ときですよね。
【モンハン】MHワールド:アイスボーン 感想
大切に大切にゆっくりフリークエストを遊んで、心の準備も固めて、ラスボスに挑んで、エンディングまで行きました。エンディング後要素はこれからですが、ここまでのお話を振り返りつつ感想をまとめておこうと思います。
今作は終始感動で泣いていたんですが(笑)ラスボス戦の一連の流れはもう永遠に泣いてました。かなり強かったですが一番の敵は涙だったかもしれません。では本題です。当たり前ですがネタバレ満載ですので注意。
また「アイスボーン」は「ワールド」の続きの物語ですので、「ワールド」の設定の基本はご理解頂いている前提でお話します。
レイギエナの異変
本来、陸珊瑚の台地にいるはずのレイギエナがなぜか古代樹の森に、という話を聞いた主人公ハンター(以下“主人公”)とその相棒、主人公付きの編纂者(以下“受付嬢”)はさっそく調査に向かいます。そこで見たのは飛び去るレイギエナの大群と謎のモンスター(イヴェルカーナ)。そしてどこからか聞こえてくる歌のような音(受付嬢が“歌”だと直感的にとらえたのです。彼女のそういう感性が好き)。モンスターが向かっていったからにはそっちに陸地があるに違いない、と考えた新大陸調査団はじゃあそこめざして出発だー、となります。
このあたり、最初はワールドのメインテーマ「星に駆られて」のアレンジが流れていたのが、レイギエナ&イヴェルカーナが飛び去っていき海が一気に凍っていくシーンではアイスボーンのメインテーマである「継がれる光」のアレンジが流れているのが良いですね。ワールドからアイスボーンに物語が継がれたのだと感じられます。
この冒頭シーンでの要点は、前述のレイギエナや“歌”に関する謎はもちろん、主人公に向けての受付嬢のセリフ、「あなたはどうして新大陸に来たんですか?」だと思っています。
開発者の方々が度々おっしゃっていたことなのですが、今作アイスボーンでは調査団ひとりひとりのバックボーンまで含めて描いており人間ドラマ的な側面がある物語、ということでしたので、「なるほど、“あなたはどうして新大陸に来たの?”という問いが今作の登場人物たち全体にかかってくるんだな」とこのシーンで思いました。実際はこれだけでなく、「なぜイヴェルカーナが龍結晶の地(新大陸)に来たのか?」というメインモンスターのお話にも関わってくる問いでした。すごい。
新天地へ
レイギエナを追いかけついに見つけた陸地。主人公&受付嬢は早速空から降り立ちます。
モンスターハンターワールドの物語は、いつもお星様(導きの青い星)が降っていくところから始まるのです。
降り立った場所は、広大な氷の大地(渡りの凍て地)でした。これまでいた新大陸から大きく離れた場所のため、現大陸と区別するものだった新大陸とも区別され「渡りの凍て地」という単体の場所として扱われます。そのため前述の「イヴェルはなぜ凍て地から新大陸へ?」という問いが出てくるのです。
大自然と人々
様々なモンスター(様々すぎます。スタッフの皆さんの努力に感謝)に出会い謎を追う主人公たち。そしてイヴェルカーナの行動によってアステラ、セリエナの食料もめっちゃヤバいし、この地が寒冷化の道を選んだならもう現大陸に帰るしかないのか…ってところで出た「足掻こう」という言葉。
調査団は自然に敬意を払っていて、そこに生きるものとしても学者としても、自然の大きな流れに対してヒトの手を加えることには慎重になりがちです。
しかし、これはゾラ・マグダラオス誘導作戦の時と同じ。生態系の大きな流れを前にしても、自分たちもその自然の一部であるのだから、モンスター達と同じように自分たちもこの中で足掻く権利があります。
その言葉を発したのは調査班リーダーです。総司令の孫であり、この世界で唯一新大陸で産まれた人間。現大陸から来た他の人と違い、もともと自分が新大陸の一部であるという意識が強い彼ですが、もともとお話の冒頭では司令を引き継ぐことに対して否定的でした。
しかし、セリエナを任されていくなかで他の人達が調査中に傷つき、それを怒ったり悲しんだりできる彼の優しさは人々の信頼を集め、彼は彼なりに「司令」を引き継いでいくことになります。
アイスボーンのメインテーマ曲「継がれる光」の名の通り、今回はこのように「継ぐ」という構図がシナリオ全体にあります。
まずワールドの時点で、4期団までの人々が行ってきた古龍渡り調査の任を引き継ぐ主人公ら5期団。
アイスボーンでは、前述の総司令と調査班リーダーの関係や、師匠からの課題を継いだフィールドマスターと、同じ編纂者、同じ探求者として彼女と共鳴する受付嬢。
受付嬢はフィールドマスターだけでなく自身の祖父が残した謎も引き継いでいます。
少さいところでは、陽気な推薦組と彼の師匠であるモンハン4の筆頭リーダーなど、挙げればキリがありません。
受付嬢とフィールドマスターはラスボス戦直前「立ち止まってはいけない」という話をしていたのが印象的でした。そうしないと、継がれた光はそこで途絶えてしまうのですから。
死の収束点 ゼノ・ジーヴァ
ワールドのラスボス、ゼノ・ジーヴァは死にかけの古龍をフェロモンのようなもので引き寄せ、その膨大な生体エネルギーを集め誕生した、死の先にある圧倒的な生の鼓動を放つ、古龍の王たるモンスター。
設定資料集においても開発者の方が「生まれた直後だから(ゼノは力を操りきれてないので辛うじて)勝てる存在」と仰っていました。
本当に素晴らしい設定の古龍であったために、アイスボーンでこれを超える感動に出会えるのだろうか……みたいな心配をしていたのですが杞憂に終わりました。
滅尽龍ネルギガンテ
いよいよラスボスのいるフィールドへ。
しかし最初に対峙したのはネルギガンテの特殊個体「悉くを殲ぼすネルギガンテ」。ネルの別名「滅尽龍」と意味は同じですね。高純度のエネルギーを求め、全て(悉く、尽く)を滅ぼす存在。展開が熱すぎて死ぬかと思った……。この時のクリアBGMだけ「継がれる光」アレンジのではなく「星に駆られて」アレンジのを流すのが卑怯すぎました。そうだよ彼はモンスターハンター:ワールドのメインモンスターなんだよ…………。
そして今度こそいよいよラスボス戦へ。
大地を掌握するもの アン・イシュワルダ
今作のラスボスは、フィールドマスターの師匠が「大いなる存在」と表現した古龍。
大いなる存在の力で大地が崩壊していくなかフィールドマスターは自分のエゴにこれ以上主人公と受付嬢を巻き込めない、と撤退を提案します。しかし、ここで調査を止めるわけにはいかない、立ち止まるわけにはいかないのです。
励ましてくれるのは、ずっとペアとして編纂し、自分を見続けてくれた相棒たる受付嬢。
最高のハンターとしての信頼を託され、流れるシリーズメインテーマ「英雄の証」。崩壊する大地を堂々と歩む主人公の背中。ここら辺で泣きすぎて嗚咽しかけてました。でも今から自分自身が闘わなければならないのだから我慢我慢……。
戦闘開始。ゼノのときと同様、初戦では全く未知の調査団が発見した存在であるがゆえにモンスター名は「???」表記(最高)。BGMも熱くて泣ける。もちろん継がれる光のフレーズを確認。しかし見た目はモンハンフロンティアのタイクンザムザを思わせる「絶ッ対、中に何かあるぞこれ第一形態だぞ」感。第一形態はなんとか0乙で突破。ちなみにまだ泣いてる。
第二形態、なんかめっちゃ強そうな古龍出てきた…気絶からのビーム?で2乙。綺麗なやられ方だなぁ。そして31分でなんとか初見クリア(バゼルギウスのランスで行きました)。反省点も多かったですが初見でなんとか勝てて本当によかった。
地脈に干渉できる存在とあって必殺技(元気玉みたいだった)の威力は凄まじく、確かにこいつを野放しにしたら世界滅ぶだろうな…という説得力がありました。
(討伐後、ギルドから正式に新種の古龍として認定され「地啼龍 アン・イシュワルダ」と名付けられました。大地を揺るがし啼かせ歌を奏でる古龍の名に相応しいですね)。
ゼノがエネルギーを集め顕現した古龍の王なら、アンはエネルギーの流れそのものに干渉できる大地の王といったところでしょうか。
襲撃、そして終劇
なんとか討伐、そこにみんな集まってワイワイ。ところが目を覚ますアン・イシュワルダ。さすがにハンターの武器で倒しきれる存在ではなかったのでしょうか。
しかし怯まず立ち向かう面々。大団長の「来い!大自然!」が最高でした。そう、モンスターハンターは大自然と対峙するゲームなんだよ……(号泣)。
ここから第3戦か、と思ったその瞬間──
──現れるネルギガンテ。生きていたのです。そう、ネルギガンテの力は「驚異的な再生力」、そして「高エネルギーへの執着」。ハンターの攻撃から再生し、アンのエネルギーを求め滅ぼしに現れるメインモンスター。ここでまさかの歴戦王戦BGM。熱すぎて魂がどうにかなりそうでした。ワールドの終わりを締めくくったBGMは、アイスボーンまで含めた作品全体に終止符を打つ曲でもあったのです。
ここでネルとアンの縄張り争い、ハンターも交えた最終戦。みたいな流れだったら熱いなとか思ったんですが、ネルが完全にトドメをさすことでこの闘いは終わりました。
大団長の「これだから大自然って奴は…」ってセリフが物語っている通り、やはり人間などとても小さな存在であり、自分たちはいま目の前を凄まじい大自然(ネルギガンテ、アン・イシュワルダ)が通りすぎていくのを見ているしかなかったのかもしれません。
だとしてもそこで必死に“足掻いた”結果、辿り着いた今があります。
悉くを滅ぼす龍と、ここにいるちっぽけな人間たちは、確かに世界を救ったのです。
終わりと始まり
大いなる存在の調査が一段落したものの、新大陸の謎は尽きません。課題はなくても自分で見つけるもの。調査団はまた新たな謎を求めて旅立つのでした。~完~
総評
あ~~~~~~~~~泣いた泣いた燃えた感動した最高だった。
モンスターハンターがここまでの大自然と人間ドラマを描くまでに至った15年の積み重ね、PS4末期のゲームとしての最高峰のゲーム性やグラフィックス、サウンド…どれをとっても一級品の大傑作でした。未発表のモンスターも凄く多くて驚きまくってます。
あまりに巨大な作品なのでそれらのどの側面の話でも語ることは尽きないのですが、まずはクリア直後にこのお話への感動を残しておきたかったので急いで書きなぐりました。
スタッフの皆さん、これだけの感動を本当にありがとうございました。スタッフロールに記載されていた、「MONSTER HUNTER:WORLD Director&SPECIAL THANKS Yuya Tokuda」の文字はとりわけ印象的でした。ワールドという素晴らしい下地があって、アイスボーンという拡張コンテンツがあるのです。継がれる光を感じました。
~追記~
悉くを殱ぼすネルギガンテ討伐しました。アン直前の初見のときを意識してランスで行きました。純粋に楽しかったですね。因縁の相手なのでNPCの凝ったセリフやカットシーンみたいな盛り上げを少し期待してたのですが思ったよりあっさりでしたね。
今回一番気になったのは、ネルギガンテの初期位置が「荒地地帯」だったことです。弱ったときもここに来てましたね。
時は遡ること2017年、モンハンワールドのベータテストでだけ大蟻塚の荒地でネルギガンテと戦えたので、あそこで初めてネルギガンテと相対したハンターは自分含め多いはずです。
そして2019年、アイスボーン。
荒地地帯に佇む彼をみて、あの“初めて”の瞬間がフラッシュバックしたのでした。
因縁の彼との物語は荒地に始まり荒地に終わるんだなぁ、なんて思ったりしました。
作者そこまで考えてないシリーズかもしれませんけどそれでも感動したんです。ありがとう。
討伐後、また受付嬢が「あなたはどうして新大陸に来たんですか?」と問うてくれましたね。その答えはプレイヤーそれぞれの中にあると思います。友達に誘われたからとか、人気だから買ってみたとか。自分の答えは「モンスターハンターシリーズが大好きだから」です(笑)
あとクエスト名、「愛しの君とこの世のはたて」良いですよね!
「はたて」は「この世の果て」みたいな意味で「尽」とも書くそうです。滅尽龍…。
新大陸の物語の果てにおいての因縁の愛しき古龍との決着のクエストとしてセンスの塊みたいな名前ですね。なんかの和歌が元ネタなのかもですが浅学ゆえよくわかりません!(終わり)